東京天商14期会旅行 台風と連れ立っての金沢の旅 

平成30年9月

 

「静かにお願いします」

 

 金沢に向かう新幹線の車内で、別段高歌放吟していたわけでも酒に酔って騒いでいたわけでもないが、ひさびさに同級生があつまっての旅行という解放感と楽しさからか、ついつい声が大きくなって2度も車掌に注意された。

 今年で14回目となる東京天商14期恒例の旅行会は石川県の加賀温泉(2泊3日)ときまり、9月上旬10名が車中の人となった。

 

現地で大阪からの3名と合流、加賀温泉郷を散策するも、明日大型の台風が大阪から北陸を横断という予報に観光客の姿はちらほら散見されるだけ。夜の宴会用材料を仕込んで早々に宿に。台風の予報が気になるがその時はその時と、美酒に酔いしれ加賀温泉の夜は更けたのであります。

 

 翌朝は予報通りの怪しい雲行き、どうやら台風は金沢にまともにやってくる様子。駅前からレンタカー3台に分乗してダイレクトに永平寺に。参拝のあと昼食を済ませたころから不穏な雲の動き、九谷焼美術館をカットして、吉崎御坊跡へ着いた頃には、雨もぱらつき風も出てきた。本堂に向かうと伴僧が見え、今、台風による避難勧告が出たため本堂を占めたが、せっかく東京からおいでなのでと拝観させくれたが気もそぞろ。早々に車にもどり帰還。

 

 翌日は台風一過の秋晴れとまではいかないまでもまずまずの天気、金沢在住の同級生の案内で県美術館、兼六園、東茶屋とめぐり、さらには台風の影響で昨日合流できなかった奈良からの同級生と金沢駅で50年ぶりの再会。高校時代手も握れなかったが、この日金沢で一泊するという彼女としっかり握手。50年という歳月が一気にちぢまったのでありました。

 さすがに歳のせいでしょうか、帰りの新幹線は静かではありました。念のため。

(文責:高校14期 山河)